2022/09/26

「個別世界という考え方」という本をAmazon Kindle本としてリリースした。誰か少しは買って読んでくれるのではないかと思っていたが、そういうこともなく、忘れられていきそうな気配である。まあそれでも構わない。とにかく私としては、かつて若い時に、生涯で一冊は小説を書く、という大見得を切った覚えがあるので、小説ではないけれどとにかく一冊出したということで、その宣言を実行できた、ということにさせてもらいたい。

ただ、Kindle本では一冊とはいえないという意見もあろうかと思う。自分でもそんな感じがしないでもないので、さらにもう一冊、何か書きたいと思う。ひとつ書いたことで、気分的に余裕ができている。もうひとつ、何か書けそうな気がしている。

 

2021/09/09 真理と嘘つきパラドックス

タルスキの真理論に自己言及のパラドックスが出てくるのが最初は不思議だった。真理と嘘つきパラドックスにどう関係があるのかわからなかった。しかし、真であるかどうかということは、メタ論理であることが必要、ということらしい。そういうことなら嘘つきパラドックスと同じ構造である。そうか、真理とは、メタレベルで問うことだったのか。

2021/08/29

イアン・ハッキング「言語はなぜ」のP.221に、「ひとつの言語に関する真理の理論は、私に、その言語を用いてある話者が発するいかなる平叙文についても、それを理解させるようにするものでなければならない。私は真理の理論を持つことによって、彼が語るすべての文を翻訳することができる」とデイヴィドソンは考えている、とある。また「このことから、真理の理論とは翻訳の理論である、と言うことができるように思われる」とハッキングは書いている。未熟ながら私見では、このようなことではないと考える。このように考えるのは、人間を平板なものとして扱っており、この思考を推し進めても不毛であると思う。